自社で取材を6回やってみたら、予想外の話が次々と出てきた
「自分たちでも試さないと、人に勧められない」
Insight Cast を作り始めたとき、僕たちはひとつの原則を決めました。「自分たちのホームページを、このツールで更新する。それで問い合わせが来るまでは、外に売りに行かない」という約束です。
サービスとして売り出す前に、まず自分たちで使ってみる。当たり前のことのように聞こえますが、実際に実行している会社は多くありません。僕たちはこれを「ドッグフーディング」と呼んでいます。自分たちが食べて確かめる、という意味です。
この記事は、その記録です。
最初の問い、「何を書けばいいんだろう」
取材を始める前、僕は正直、何を書けばいいのか分かっていませんでした。
Insight Cast というサービスを作った経緯は頭の中にある。でも「それをどう伝えればいいか」が分からない。「ホームページを更新したいけど、何を書けばいいか分からない」というのは、僕たちがサービスを届けたい方々の悩みそのものです。作り手である僕自身も、同じ状態からスタートしていました。
そこで、ミントに取材を依頼することにしました。
1回目の取材:「なぜ動物キャラにしたんですか?」
最初の取材で聞かれた質問は、拍子抜けするほどシンプルなものでした。
「なぜ動物のキャラクターにしたんですか?」
僕の頭の中には「可愛いから」も「差別化のため」もありました。でも正直に答えようとすると、すぐに詰まってしまいました。「いや、本当の理由は何だったんだろう」と。
しばらく考えて、出てきたのはこんな答えでした。「事業者さんに、構えてほしくなかったから」。
コンサルタント風のAIが「御社の強みは何ですか?」と聞いても、人は身構えます。営業モードになって、きれいな言葉しか返ってこない。動物キャラが訪ねてくることで、その防御が少し解ける。それが狙いだったんだと、質問されて初めて言葉にできました。
自分で「当たり前」と思っていたことが、取材されるまで言語化できていなかった。この経験が、1回目の取材で得た一番大きな気づきです。
3回目の取材:「AIを使っている感覚を持たせない、ということですね」
3回目の取材では、サービス設計のこだわりについて話しました。
「ユーザーに、AIツールを操作している感覚を持たせたくない」という設計方針の話をしたとき、ミントがこう言いました。「それって、使っている人に説明しなくていいようにするということですよね」。
そのとおりでした。
Insight Cast のターゲットは、40代・50代の事業者さんです。パソコンは使えるし、YouTubeも見ている。でもAIツールは初めてという方が多い。「プロンプトを入力してください」「モデルを選択してください」という言葉が並ぶ画面を見ると、手が止まってしまいます。
だから僕たちは、そういう言葉を画面から全部消しました。「ミントに取材を依頼する」「クラウスに話を聞いてもらう」という言葉にした。技術の仕組みではなく、「誰に何をお願いするか」が分かる設計にした。
これも、取材されるまで「当たり前のこと」として流していた判断でした。
5回目の取材:「なぜ40代・50代なんですか?」
5回目の取材は、正直、答えに詰まりました。
「なぜターゲットを40代・50代に絞ったんですか?」という質問に対して、最初は「HP更新が止まっている事業者さんが多いから」と答えました。でもミントは続けて聞いてきます。「それって20代・30代の事業者さんには当てはまらないんですか?」。
少し考えて、僕はこう答えました。「若い世代の方は、自分でSNSで発信できる。でも40代・50代の方は、情報を発信したい気持ちはあっても、手段を持っていないことが多い。HPが窓口になっているのに、更新の仕方が分からない状態になっている」。
これも、言われるまで「分かりきったこと」として内側に留めていた考えでした。でも外から聞かれると、初めて「これはちゃんと伝えなければいけない話だ」と気づきます。
6回の取材を終えて気づいたこと
6回の取材を終えて、僕が感じたことは一言で言えます。
「語るべき話は、全部自分の中にあった」。
取材前、僕は「材料が足りない」と思っていました。でも実際には、材料が足りなかったのではなく、「引き出す質問」が足りなかった。誰かに聞いてもらうことで、自分が「当たり前」と思って話してこなかったことが、次々と言葉になっていきました。
これは、僕が今サービスとして届けようとしていることそのものです。
「HPを更新したいけど、何を書けばいいか分からない」という方に、本当に不足しているのは文章力でも時間でもないことが多い。「この話、書いていいんだ」「これが価値だったんだ」という気づきを引き出す仕組みが必要なのです。
もし「HPに書くことがない」と感じているなら
取材を受けてみてください。
あなたが「当たり前」と思っていることの中に、まだ伝えていない価値があります。それは毎日の判断の積み重ねであり、お客様との会話の中で磨かれてきたものです。誰かに聞いてもらうまで、そこに価値があるとは気づかないことがほとんどです。
僕もそうでした。
Insight Cast は、その価値を引き出すために取材に来ます。まずは1回、試してみてください。
